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教師から生徒への性被害 『スクールセクハラ』が「魂の殺人」といわれる理由

「スクールセクハラ(以下スクハラ)」、学校での、教師から生徒への性被害を指す言葉

2013年、生徒へのわいせつ行為により、懲戒や訓告などの処分を受けた公立学校の教員は、全国で205名

どう考えても少なすぎると思います。これは、氷山の一角にすぎません。その何十倍もの少女たちが、誰にも打ち明けられないまま、ひとりで苦しんでいるはずです

智子さん(26歳)は、高校2年生の時、進路面談の場で、担任教師からカラオケに誘われ、車でホテルに連れて行かれて乱暴を受けました。教師からの性被害は、卒業まで続いたといいます 誰にも言えず、悩みを抱え込むうち、摂食障害になり、高校3年生の時には、体重が30キロ台にまで落ちました。智子さんは、思い切ってクラスメイトに相談を持ちかけますが、「どうしてついて行ったの? その気になれば逃げられたはず。誘いに乗ったあなたも悪い」と責められてしまいます

「同窓会の打ち合わせをしたい」と、元担任を呼び出します。教師の前で、 「内申書に響くかもしれないと思い、断れなかった」 「嫌だった。初体験で、怖くて何が起こっているかわからなかった」 と、当時の苦しい胸の内を打ち明ける智子さん。 一方、今も県立高校で教鞭を取っているという50代の元担任教師は、 「恋愛のつもりだった。お互いに楽しんでいた」 「俺が誘った面もあるかもしれないけど、智子のほうが誘っていた面もあったよ」 と、思い出話のように語り、あくまで“合意の上”であったことを強調。二人の認識はすれ違い続け、最後まで教師から謝罪の言葉が出ることはありませんでした 智子さんはその後、著者とともに、教育委員会に元担任を訴えます。委員会の聞き取り調査に対し、元担任はもう逃げられないと観念したのか、あっさりと事実を認め、懲戒免職になりました。元担任は、智子さん以外にも複数の女生徒にわいせつ行為を働いていたといいます

スクハラは『魂の殺人』と言われています。50代、60代になっても、被害の記憶に苦しめられ、忘れられないという女性も多い。彼女たちに共通しているのは「誰にも言えない」ということです。怒りや恐怖は続いているのに、家族や親しい人にも打ち明けられず、何十年もずっとひとりで悩みを抱えている 多くの被害者の声を聞き続けてきたNPO法人「スクール・セクシャル・ハラスメント防止全国ネットワーク」代表の亀井明子さんは、 「体は存在しても、被害者の意識は別のところにあり、雲の上を歩くような感覚に陥る」 「被害者は、恐怖心がある上、自尊心を奪われて、自分を大切な存在だと考えられなくなり、加害者や周囲に合わせていく傾向がある」 と言います

(上記、貼付記事の抜粋)

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