<原発賠償と分断>優遇と冷遇
◎(中)元水俣病京都訴訟弁護団事務局長 尾藤広喜氏 <指針目標ありき> -慰謝料の支払いを2018年3月分までとする新たな福島復興指針をどう評価しますか。 「国が企業を守り、補償を少なくしようとする構図が水俣病=?=と似ている。水俣ではチッソに補償問題が及んで操業に影響が出るのを避けるため、国は漁獲を禁止しなかった。福島は放射線量によって避難指示を3区域に分けたのに、今回の指針では目標ありきで、解除に当たっての線量評価が抜け落ちている」 「早期の避難指示解除を目指す姿勢に、東京電力の負担を減らそうとする国の思惑を感じる。国は原発再稼働も推し進めようとしている。経済のためなら国民の健康や生活の犠牲は仕方ないとする国の姿勢は今も昔も変わらない」 <国の意図感じる> -避難指示の解除時期にかかわらず慰謝料が一律になり、自治体間で分断が生まれています。 「国が意図的に分断を生み出しているのではないか。官僚時代の経験からそう感じている。水俣では当時、地元住民が訴訟を起こそうと盛り上がっていた。敗訴を恐れた国が考えたのが住民同士の分断だ。旧厚生省が水俣へ入り、『国に一任すれば短期間で補償金を受け取れる』とあっせんに乗り出した。地元は『一任派』と『訴訟派』に分かれて対立した」 「今回の指針では(田村市都路地区東部など)既に慰謝料が終了した地区で支払いが復活する。非常に不自然だ。国は一方を優遇し、他方を冷遇する構図を意図的につくり出している。損得感情が生まれると被害者は一致団結できなくなり、国へ働き掛ける力を失う」 -東電は県内の商工業者に対する営業損害賠償を16年度までとし、その後は個別に対応する方針を示しました。 「これも分断の一環に思えてならない。個別対応は使い古した手だ。交渉能力が低い力の弱い人は諦めてもらい、声が大きい人にだけ応じるということだ。納得できなければ裁判を起こしてもらい、負けたら支払うということではないか」 「加害企業と国の行動パターンは常に同じだ。住民を押さえ込む方法を知っている。残念ながら被害者は初めての経験なので太刀打ちできない。福島は今が踏ん張りどころだ。県や自治体が意図的な分断に気づき、一体となって東電や国と対峙(たいじ)していかなければならない」 (聞き手は福島総局・桐生薫子) [水俣病] 熊本県水俣市のチッソ水俣工場からメチル水銀を含む廃水が海に排出され、生物濃縮された魚介類を住民が食べて神経疾患を発症した公害病。1956年に初めて被害が確認された。熊本、鹿児島両県が認定した患者は2277人(3月末現在)。現在も認定を求める裁判が続いている。
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日本という国は、国民を犠牲にし国家を守ろうという時代錯誤から
いつになれば目が覚めるのだろう?
いまだにやってることは江戸幕府の封建社会そのもので
明治維新というクーデターの後も明治憲法が作られても内容は
国主が徳川幕府から天皇を祀った貴族体制に替わっただけで
封建社会の国家制度は変わらず戦争に突入し
そして敗戦の後も官僚主体に国家という幻想が守られてきただけで
いつも国民を犠牲にし国民から搾取する体制が維持されている
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